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2009/09/07

[movie] さそり (監督:馬偉豪)

銀座シネパトスにて鑑賞。
なんとか1週間上映期間が伸びたものの、スケジュール決定が水曜日と直前だったため同行者なしw

女囚さそり』のリメイク版。なんか『修羅雪姫』と同じ香りがします。実際に見た印象もそうでした。スタイリッシュ風味を利かせてある分、オリジナルにある魅力が消えてしまっています。それが良いか悪いかは好き好きなのでしょうが、単なる「女性アクション映画」になってしまっているのが残念。元の素材がいいだけに…。
脚本で、背景や人物の行動理由をくどくどと説明しないのはいい。けれど、過去の回想フラッシュバックを多用しすぎているせいか、くどい印象を受けます。何故ナミが復讐の鬼さそりとなったのか。何故恋人と離れてしまったのか。それらの理由を「ここ大事ですから」と回想シーンを重ねるあまり、蛍光マーカーでラインを引き過ぎてどこが重要なのか分からなくなった教科書状態。アクションシーンでもそれをやられるものだから、アクションのテンポが崩されてしまってもったいないことになっています。
ライティングや構図などは、最近の香港映画らしく出来がいいので、さらに惜しまれる。

で、キャスティングでサソリ(ナミ)役の水野美紀。アクションは申し分ない。ないんだけど、ごめんなさい!彼女をサソリ(ナミ)と言ってしまうには、ちょっと年齢的にきつい気がします。サソリ(ナミ)は、今までの生活とは180度変わったどん底の世界にたたき落とされ、人の世の不条理を知って復讐の鬼になりました!という表現をするには、ミスキャスト。水野美紀さんなら、冒頭の残忍な殺し屋や刑務所の女ボス、またはここではサイモン・ヤムが演じた殺手トレーナー役の方が魅力を引き出せるのに。『千里眼』の岬美由紀役のりりしさは良かったのに。
逆に刑務所の女ボス役の夏目ナナさん、狂犬の眼が出来るものすごい役者さん、なのに可愛い。可愛いのに惜しげもなくあんな事やこんな事をっ!とスクリーンにくぎ付けでした。ただアクションは水野美紀さんほどのキレがないのは、まぁ仕方ないよな。

アクションシーンは、痛そうだけれど寸止め気味。もうかなり寸止め。「痛いシーン来るぞ来るぞ」と思って覚悟していたら、それを暗示する血しぶきだけの肩透かし、というケースが多い。痛い映画に慣れている人間には物足りないかもしれないが、ある意味安心して観ることができる映画かもしれません。

香港勢の、ラム・シューは、意外なセクハラ刑務所長。ねちっこい雰囲気が出てるけど、自分の中ではいい人のイメージなのでちょっと困った。サイモン・ヤムは重要な役のはずなのに、意外にも空気。行動原理が見えないからかもしれませんが、この映画の中では意外にも薄い印象です。
逆に強烈なのは、サム・リーと我らがブルース・リャン
サム・リーの七三分けに黒縁眼鏡のリーマン殺し屋の偏執狂演技は強烈。そしてそれを超えるブルース・リャンの演技はまさに怪演、まさにラスボスの貫録。ロシア帽を取ったら、解いた辮髪状態の髪をなびかせて襲ってくるなんて、もう痺れます。この対決シーンだけアクションの質も緊張感も違います。(まぁ、オチがその分酷かったのだが…)

そういう訳で、『さそり』ではなく「香港アクションワイヤーバリバリの映画」として割り切っての鑑賞をお勧めしておく。

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