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2010/02/20

[books] 趙雲西航 万城目学 (yomyom vol.13)

今月末に次の号が出るというのに『yomyom vol.13』を慌てて購入。それというのも万城目学の『趙雲西航』が掲載されているからである。実は万城目学の作品は読んだ事はないのだが『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』の作者という事もあり、どんな趙雲が三国志の世界が描かれているのか気になったのである。

「50代になって立ち小便をしても切れの悪さが気になっていしまう趙雲」と、いきなり三国志ファンのイメージをぶち壊す趙雲が主人公。蜀を攻め取る劉備の援軍に船で向かっているところである。
同行するのは、痔持ちの張飛、風邪気味で鼻づまりの諸葛亮、というのもファンの夢を打ち砕く、ちなみに張飛のために敷物に羊毛を詰めて送り出してくれたのは関羽、趙雲もすっかり船酔いの上に年齢を感じてしまっているという、なんともゆるんだ状況である。

しかしそれでも趙雲はイメージ通り誠実であり、桃園三兄弟に対してなんとなく溶け込めない雰囲気を感じており、かつ諸葛亮にも尊敬の念と共に武人である自分には理解しがたい人物と感じている。うん、ここらへんもオーソドックスな三国志からは外れていない。しかしこの作品、しかも短編で、それらの理由をきちんと解き明かしているのである。主人公である趙雲の航海の軌跡と心の動きに寄り添うように解き明かしていっている。そして、この短編は三国志の小説や漫画を数多く読んできた三国志オタにしっかりとした印象を残すのである。一風変わった三国志だからではない。しっかりと人物を研究したうえでキャラを立てきちんと話を組み立てた上で、しかも従来と違った印象を残しているからである。

万城目学のえがく三国志をもっと読んでみたい、そう思わずにはいられない短編である。

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